レストラン、アペリティフ(食前酒)の楽しみとは?

レストラン。

席に案内されたら、メートル・ドテル(支配人)やソムリエに「いらっしゃいませ、○○○さま。まず、最初のお飲み物はどうされますか?」と聞かれる。なんだか、貴族のようなお姫様のような気分になる。クラスのあるレストランでは、食事メニューやワインリストを見る前に、まずはこれ。これがいわゆるアペリティフ(食前酒)だ。

アペリティフとは、ラテン語の「アペリティーヴォ」=「食欲増進」が元になっている通り、胃の働きを活発にし、おいしく健康的に食事を進める効果がある飲み物のこと。だから、生理的にも飲んだほうがいいともいえるのだ。

この健康効果を存分に発揮するのは、「炭酸系」「柑橘系や酸味のあるもの」「薬草・香草系」。炭酸は胃の働きを元気にするし、柑橘系や酸味は唾液の出もよくなり食欲を盛り上げてくれる、健胃効果のある薬草香草はいわずもがなだ。

代表的なアペリティフたち

では、代表的なアペリティフを挙げてみよう。

・辛口のシャンパーニュ

・さわやかな白ワイン、ロゼワイン、赤ワイン、またはそれらのソーダ割り

・辛口のシェリー、またはそれのソーダ割り

・ぺルノー、リカール、パスティスなどアニス系リキュールの水割り、またはソーダ割り

・カンパリなどビター系リキュールのソーダ割り、ジュース割り

・シードル(泡のあるリンゴのワイン)

・キール(酸味のある白ワイン+カシスのリキュール)

・キール・ロワイヤル(シャンパーニュ+カシスのリキュール)

・キール・カルディナル(ボジョレー+カシスのリキュール)

・ミモザ(シャンパーニュ+フレッシュオレンジジュース)

・ホワイト・ミモザ(シャンパーニュ+フレッシュグレープフルーツジュース)

・マティーニ

・ジントニック、ソルティードッグなどさわやかなカクテル類

・梅酒、またはそれのソーダ割り

結構いろいろあるでしょう。ここには入れなかったけれど、炭酸系の代表であるビールも、実は立派な食前酒になる。ただ、格式の高いフレンチにはおいていないことがあるから要注意(最近はおいているところが多い)。爽やかで喉ごしのいいもの、甘酸っぱいもの、優しい味わいのものが多いけれど、アルコールの高いマティーニも食前酒に入る。もちろんお酒に弱い人には向かないので、これまたご注意だ。

友田好みは「ミモザ」!

私が個人的に好きなのはなんといっても「ミモザ」。シャンパーニュに絞りたてのフレッシュオレンジジュースを混ぜたもの。シュワッとして口あたりが爽快で、オレンジがみずみずしく甘酸っぱく、アルコールも高くなく、お腹がすいているときに飲む、また、喉が渇いているときに飲む食前酒としては本当にぴったり。ポイントは、本物のシャンパーニュと絞りたてのオレンジジュースでないとおいしくないということ。還元ジュースやほかのスパークリングでは、なぜかイマイチなんだよねぇ。

もうひとつおすすめは、「ホワイトミモザ」。ベースをフレッシュグレープフルーツに変えたもの。ネーミングもおしゃれだよね。こちらは心地いい苦味が魅力。ちょっと大人の味わいというところだろうか。

こういったアペリティフを飲みながら、さて、今からどんなおいしいものを食べようか思うをめぐらせるのが、レストランの楽しみの一つなのである。

飲みたくなければ断るのもアリ!

いずれにしても、このアペリティフ。必ず注文しなければいけないものではないことを覚えておいて。飲みたくなければ頼まなくてもいい。また、お酒でなくて、ジンジャエールやミネラルウォーター(レモン入りとかもいいよね)、「冷えた水(つまり、水道水ね、タダってこと)」でもOK。恥ずかしがらないで、はっきり伝えることが大事。

アペリティフの効果や意味を知っていると、クラスのあるレストランでも物怖じせずに自分流に食事をスタートさせることができる。はじめよければすべてよし、ということだね。

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2011年3月16日
友田晶子
ソムリエ/
トータル飲料コンサルタント
(ワイン・日本酒・焼酎・ビール・カクテルなどお酒と食に関する専門家)

米どころ酒どころ福井県に生まれる。
現在、業界20年以上のキャリアと女性らしい感性を活かし、酒と食に関する一般向けセミナー、イベントの企画・開催、輸入業者や酒販店・料飲店・ホテル旅館などプロ向けコンサルティングを行っている。
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