通はお湯が先ってホント? 焼酎お湯割りの正しい作り方

焼酎ブームで芋焼酎のお湯割りのおいしさに気が付いたけれど、どうも、お湯割りには「通」の作り方があるようだ。詳しく知って、飲み仲間に、ちょいと語りたい、イバりたい。

お湯割りは、お燗と違う

焼酎のお湯割りなんてオヤジの飲み方だと思っていたけど、ちょっと前からの焼酎ブームで、思わず、焼酎のお湯割りのおいしさを知ってしまった・・・という人、多いはず。風味が増しておいしいし、なんってったって体がラク。難しいことなしで楽しめる・・・と思って適当に作っていたら、鹿児島出身の友人に作り方が違うと怒られた。

「焼酎のお湯割りは、お湯から先に入れるのだ」と。

なんで?

なぜお湯が先なのかの説明の前に、まずは、このお湯割りとはなにかとお湯割りの効用を説明しよう。

ご存知の通り、お湯割りは「焼酎とお湯を混ぜる飲み方」。蒸留酒である焼酎は、アルコール度数が25度とか、35度とか、なかには40度以上のものあるので、水(氷入りが多い)やお湯で割ってアルコール度数を弱めソフトにして飲む。お湯で割るのは、どうやら鹿児島県が最初のようだが、基本的に、暑い地方に多い焼酎は、ほとんど水割りや氷を入れて飲むことが多い。

でも正統派は、お湯割りではなく、お燗

お燗は、焼酎と水を好みの量で混ぜ、「ちろり」や「ぢょか」などの酒器にいれ、直火にかけたり湯煎にしたりしながら、じっくりと温度を上げる方法。昔はみんなこうだった。お客様には必ずお燗酒。お湯割りは、このお燗作りを簡単にしたものなのだ。焼酎にジョーっとお湯を注げばいいわけだから、なにしろ手間がかからずラクちんだ。

注ぐ割合で人気は「ロクヨン」。焼酎6に対しお湯か水が4で「ロクヨン」。アルコール25度の焼酎の場合、「ロクヨン」で混ぜるとアルコール度数が15度になる。つまり、日本酒と同じくらいになる。ちなみに、「5:5」なら、アルコール12.5度。ワインと同じくらい。食事にあわせて飲むならこのくらいのアルコール度数がやはりちょうどいいというわけ。

お湯割りの効用は?

お湯割りの効用を見てみよう。

・強いアルコールを適度に弱めてくれ、体に優しい。

・風味を何倍にも膨らましてくれる。

・自分の好きな割り具合にできるので、濃くも薄くもでき、体調に合わせ無理なく飲める

・つまみに合わせやすい。あまりアルコールの強いものだと刺激が強く、料理の味がわからなくなってしまう。世界でも珍しい食中酒になる蒸留酒は、実は唯一焼酎だけ。

・焼酎の良し悪しがわかる。手抜きで造られた粗悪焼酎は、温めるとてきめんに化けの皮がはがれちゃう。

ではなぜ、お湯が先?

さて本題に。お湯を先に入れる理由は、これだ。

・酒器にお湯を入れることで、お湯の温度が下がり、熱すぎないお湯割りができる。ポットからジャーッと注ぐと、あっつあつのお湯割りになってしまう。お湯割りは熱過ぎないほうが断然おいしい。アルコール分が揮発しにくく優しくまろやかな飲み口になる。

・お湯と焼酎の温度差で、自然に対流がよくなる(混ざりやすくなる)。

納得できるよね。

ちなみに、焼酎が先の場合、

・焼酎に直接熱いお湯があたるので、アルコール分が揮発し、刺激の強い、辛口(ドライ)な口あたりになる。

・焼酎を最初に注ぐので、量をコントロールしやすいといういい面もある。

あとは、焼酎新興地域(東京もそうだね)では、「鹿児島ではこういう流儀ので飲むんだよ」と語れる面白さが、おいしさを増してくれるメリットもある。

以上、 納得できる理由はあるけれど、ホントのところお湯割りの作り方に決まったルールはない。焼酎とお湯を好きな順番、好きな量でまぜればいいのだ。ダレヤメに堅苦しさは禁物だ。たーだーしー、焼酎の国の人たちは、「お湯が先」といいきるけどねぇ。

さて、友田流、お湯割りの造り方

やっぱり、お湯を先に入れる。理由は、熱いお湯割りが苦手だから。ポイントは、少量ずつ作ること。小ぶりのグラスや湯呑みタイプの酒器で何回も作りながら飲む。たっぷり入っていると温度がすぐに下がってしまってだらしない味わいになるのが嫌だから。でも、お湯割りよりお燗が好き。

 

 

おいしいお燗については、こちら。

 

 

 

 

 

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2011年2月4日
友田晶子
ソムリエ/
トータル飲料コンサルタント
(ワイン・日本酒・焼酎・ビール・カクテルなどお酒と食に関する専門家)

米どころ酒どころ福井県に生まれる。
現在、業界20年以上のキャリアと女性らしい感性を活かし、酒と食に関する一般向けセミナー、イベントの企画・開催、輸入業者や酒販店・料飲店・ホテル旅館などプロ向けコンサルティングを行っている。
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